ガソリンが安くなる本当のワケ
もうみなさんご存知ですよね。
ガソリンがリッターあたり25円安くなるという話。
明日(2008年4月1日)からです。
われわれ消費者にとっては一見ありがたい話ですが、ここへきてなんでいきなり値下げの話が出たのか。
「租税特別措置法」という法律があって、そこで定められているガソリンの暫定税率の期限が今日(2008年3月31日)で切れるためです。
これがスタートしたのが2003年の4月から。
5年間の暫定、ってわけだったんですね。
しかし、この特別措置って1973年からはじまってるんです。
何度か期限の延長を繰り返して、30年以上も「暫定」の措置がとられているわけです。
その期限切れがたまたまガソリンが高騰してきた今のこの時期に重なったために、
「お、国が手をうってくれたんだな」
と思ってらっしゃる方がいるようですが、そうではありません。
むしろ福田さんはじめ与党はなんとかこの期限を延長(税率維持)しようとしています。
某最大野党はあたかも国民のためを思うようなそぶりで「期限延長に反対=暫定税率廃止=ガソリン値下げ」をとなえています。
期限延長の法案が、衆院でとおっても参院でとおらなければ「否決」です。
いまの「ねじれ国会」では通るはずがありません。
だから必然的に、暫定税率廃止=ガソリン税引き下げ、となったわけです。
でもね。
税金を引き下げた分、税収は減るわけですから、どこかでそれを補わなければなりません。
結局、ツケはわれわれに返ってくるのですよ。
「あたかも国民のためを思うようなそぶりで」って書いたのはそういうこと。
「結局は与党と野党がケンカしてるだけでしょ」
「こんなねじれ国会じゃあダメだ」
という結論に至りたくなりますが、どうやらそういうことではないらしいですな。
そもそも30年以上も「暫定」っておかしいでしょ。
だったら税法の本体に組み込んでしまえばいいわけで。
なぜ、そうしないのか。
実は租税特別措置法で定められている優遇措置はガソリンだけではないのです。
東京オフショア市場(海外資産管理の市場)の金利の特例、船舶の特別償却の特例、医療機器の特別償却などなど、さまざまな業界から91項目もあります。
その対象となるさまざまな関連業界や関連企業などから、
「今後も今までどおり優遇してね、お願い」
と、法律を決める人にご挨拶があるわけですよ。
わかりますね。
法律を決める人に、ご挨拶。
もちろん手ぶらじゃないですよ。
わかりますね。
だから本枠に組み込まないで、「暫定」という形を通してる。
暫定だったら数年に一度はご挨拶がある。本枠に組み込んだらそれまで。
与党の本音は、ご挨拶。
野党の本音は、国民ウケ。
共通してるのはどっちも自分の利益。
わかりますね。
今回のこの一件は、単にガソリンが25円安くなるというだけのカンタンな話じゃないのです。