「やわらかい生活」「恋するマドリ」「ルート225」

「やわらかい生活」

原作: 絲山秋子
監督: 廣木隆一
出演: 寺島しのぶ、豊川悦司、他

2006年6月公開。日本映画。
両親を亡くし、躁鬱となった橘優子(寺島)の日常。
蒲田の町が気に入って暮らすようになった優子は、かつての同級生で区議会議員の本間、趣味のいい痴漢K、ワケありのチンピラ安田と出会い、心を癒す毎日。

そこへいとこの祥一(豊川)が訪ねてきて、競馬に行ったりカラオケに行ったりとはしゃぎまわるが、ある日突然、うつ状態となってしまう。
そんな優子の面倒をみてやる祥一だったが、優子の症状が回復すると九州へ帰っていった。
まもなく、優子をふたたび不幸が襲った…

ウツの女性が心のスキマを埋めながらも一生懸命生きてゆく、といえばカッコはいいですが、どうにも救いようの無い話です(笑)。
ストーリーというストーリーも特にありません。
ただ、寺島しのぶ演じる優子の心情的な変化だけは良く出ていると思います。


「恋するマドリ」

監督: 大九明子
出演: 新垣結衣、松田龍平、菊地凛子、他

2007年8月公開。日本映画。
ユイ(新垣)は東京で美大に通う大学生。
一人暮らしをするために借りた部屋の前の住人が、たまたまユイがそれまで姉と一緒に住んでいた家に引っ越していたことが判明する。
建築士でもあるその前の住人、アツコ(菊池)のもとに制作課題の相談もかねて訪れるうちにユイはアツコと仲良くなる。

一方、ユイの新居の上の階に住むタカシ(松田)は、たまたまバイトすることになった職場の研究員でもあった。
そんなタカシにユイは惹かれていくが、タカシがアツコの恋人だったことに気づいてしまう…

ストーリーはよくありがちな三角関係モノです。
(あんまり恋愛モノを見ないので、ありがちな三角関係モノというのがよくわかりませんが)

しかし、空港に乗り込むシーンはちょっとどうよって感じです。
立ち入り禁止区域に入ってるわけじゃないし、無理やり警備を突破していく必要無いでしょ。
結局送迎デッキで叫んでるだけなんだから(笑)。


「ルート225」

原作: 藤野千夜
監督: 中村義洋
出演: 多部未華子、岩田力、他

2006年3月公開。日本映画。
エリコ(多部)と弟のダイゴ(岩田)は家へと帰る途中、異世界へと迷い込んでしまう。
そこは元の世界とは微妙に異なるパラレルワールドで、両親がおらず、死んだはずの友達が生きていたりする。
なんとか元の世界に帰ろうとする二人だが、家にはやはり両親の姿は無い。

そんな二人と両親を結ぶ唯一の接点が、弟の持っていた野球選手のテレホンカード。
そのカードで家に電話をかけたときだけ母親とつながるのだが、その度数が残りわずかとなったとき、エリコは涙ながらに母親にある頼み事をする…

多部未華子は演技が自然でいいですね。
目がちょっとキツイですが。
弟役の岩田力ははじめてみましたが、彼もなかなか面白い演技をします。


パズルのピースが最後に全部ぴったりと収まって、全部きれいに消化しました!完全燃焼しました!っていうストーリーがどうやら私の好みのようです。

芝居をやってると、どうもある種の円満解決というか、とりあえず主人公が「よかったね」っていう終わり方を期待してしまう。
というか、私が演出だったら絶対そうする。
ストーリー的にはお客さんに考えさせる部分というか、いろんなメッセージ的なものを残して終わる台本を私は書きますが、主人公的には「よかったね」あるいは「未来に希望が持てる」終わり方でないと、どうも消化不良なんです。

だから映画にもそれを期待してしまう。
今回ご紹介した3本は、そういう意味ではどれも消化不良、不完全燃焼でした。

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